2016年12月13日火曜日

FUSION PCBで基板を

2層基板を作るためP板.comユニクラフトの国内の会社に発注していましたが、国内他社よりコスト的に安いとはいえ小ロットではまだまだ少々厳しいです。品質は文句なしでサポートも非常に良いのですが、レイアウト間違いがないように完璧にデータを揃えないといけません。

あとで間違いが見つかったりするとしばらく落ち込みます(経験済み(笑))。

最近スイッチサイエンスでもスイッチサイエンスPCBという基板製造委託部門が立ち上がってより安価に基板を発注できるようになったため、発注すべくPCBEから生成したガーバーデータとドリルデータを指定形式に整えてデータファイルをアップロードしました。

ところが、『プレビューできません』と受け付けてくれません。ファイルの拡張子などチェックして何度か試しましたがダメでした。

PCBEで作成したデータではダメなのでしょうか原因は分かりませんが、いくら試してもプレビューが出来ないため諦め、かわってKiwiSDRを購入した香港のSeeed社にあるFUSION PCBで注文してみることにしました。

デフォルト設定(ガラスエポキシ1.6mm厚、有鉛半田レベラー、2層基板、レジスト色6色から任意などなど)で10x10cm、10枚で9.9USDと非常に安価に作ることが出来ます。(2016年12月現在)

早速スイッチサイエンスPCBにアップロード失敗したものと同じファイルをアップロードするとちゃんとプレビューされて注文することが出来ました。

送料がかかる分スイッチサイエンスPCBよりトータルコストは若干高めになりましたが、それでも1枚あたり200円前後とリーズナブルですね。

で、注文から約10日ほどで基板が到着しました。

12月なのでレジスト色を赤にしてみました(笑)
 パッケージを開けるとなにやらかわいらしいシールが同梱されていました。こういうのはちょっと嬉しいですね。日本の部品メーカーさんも年賀状送ってきてもらったりしていますし、こういったちょっとした心遣いって大事だなぁと思いました。

 早速出来上がった基板を1セット取り出してチェックしました。



 この程度のそれほどシビアでないレイアウトではまったく問題ありません。シルク印刷もズレやかすれもなく良好です。半田レベラーは均一ではありませんが、ICの半田付けにはかえって好都合です。追加半田なしでICの装着が可能です。

 今回はAFアンプ部の変更と、バックライトつきのLCD(AQM-0802)が装着できるようにパターンを調整しました。

ピッタリと決まっております
 基板が出来上がったので、最終試作し大きな問題がなければ知り合いの局長さんに人柱になっていただこうかと。

2016年11月29日火曜日

中波放送帯帯域阻止フィルタの試作

KiwiSDRはdirect sampling SDRという性格上、ADCが飽和しないように気をつけないといけません。いきなりPA0RDT mini-whipアンテナを接続すると、中波放送帯の強力な放送波で簡単に飽和してバンド中相互変調の嵐になり、必要とする肝心な信号が埋もれてしまいます。

手っ取り早く20dB程度のアッテネータをmini-whipとSDRの間に挿入することで回避することは出来ますが、すべての信号を減衰してしまうので弱い信号などはノイズレベル以下になってしまいます。

アッテネータなしで0-30MHzスキャン もう何がなんだか(汗
そこで、中波放送帯だけを減衰するための帯域阻止フィルタ(BEF;Band Elimination Filter)を設計・試作してみました。

設計と言っても、フィルタ設計用のソフトFilter Designをつかって必要な条件を入力して各パラメータを計算しました。中波放送帯の下限は531kHzであり475kHz帯に非常に近いことから急峻な特性が必要なため、7次チェビシェフタイプの帯域阻止フィルタとしました。


実に7個のコイルが必要で、T50-2コア7つコイル巻きしました。FCZ基板を小さく切り出して実装しました。コンデンサは何も考えずにマイラコンデンサにしましたが、フィルムコンデンサなどが良いかもしれません。

まずはおじさん工房APB-3ネットワークアナライザで特性をチェックします。


475kHz付近で約3dB弱のロスになっていますが、阻止領域は設計条件に近い結果となりました。(NHKラジオ第1(594kHz)は30dB程度ですがまぁ十分でしょう)

でもって、今度はKiwiSDRとmini-whipの間にいれて同じWFゲインでスキャンしてみました。

中波放送帯だけすっぽり抜けた感じになりました
 594kHzのNHK第1がやや強いですが、測定どおりに30dB以上、またあれだけ強かった810kHzのAFNもやっとS8,9程度に減衰しています。

 ただし、どうもフィルタ前で相互変調波が通過しているようでLF帯では中波放送局同士の差の周波数にならって変調波が聞こえてきます。mini-whipの内部の問題、もしくはフィルタの入り口付近で相互変調波が生成されているのか、原因はまだ今のところはっきりしませんが、ためしにフィルタの前に3dBパッドを挿入すると相互変調波はかなり抑えられた(極わずかに聞こえるか聞こえないかという程度)ので当座はこれで良しということにしました。

LF,VLF帯では20dBアッテネータ装着時よりも体感的にS/Nが上がり、信号強度自体も上がっています。

あとはシールドケースにいれて仕上げて行こうと思います。

2016年11月14日月曜日

WebSDRサーバ KiwiSDRを試す

つい先月25日より香港Seeed Studioから頒布開始されたKiwiSDRボードを購入して試運転させてみました。

頒布形式は、KiwiSDRボード本体とサーバソフトウエア入りのマイクロSDカードのバージョン、BeagleBoneGreen本体とGPSアンテナ、アクリル製のガワが付属したバージョンがあり、前者を選択して後日秋月でBeagleBoneGreenと5V2AのACアダプタを、千石でアルミケース(リード製P-104)、aitendoでGPSアンテナを調達しました。

ボードの幅がケースの間口ぎりぎり1ミリほど大きかったのですが、頻繁に出し入れするわけではないので加工せずにそのまま中に入れてスペーサで数ミリ浮かせてケース内に収めました。

このあと加工したアクリル板を蓋にして中が見えるようにしました

アンテナをMini-Whipに繋げ、GPSアンテナも接続、イーサネット端子をルーターに繋げて
ACアダプタを接続しKiwiSDRサーバを立ち上げます。(事前にソフトウエアはBeagleBoneGreenのフラッシュメモリへ転送)

ローカルネットワークに繋げているPC(Windows)でブラウザ(Firefoxが基本。IEではうまく動作しないようです)を立ち上げてKiwiSDRサーバへアクセスするとSDR画面が転送されます。

最初バンド内で中波放送の混信が著しくしばらく悩んでいましたが、どうやら過大入力によるADC飽和と考え20dBのアッテネータを挿入することで混信は解消しました。Mini-whipアンテナを接続する場合は適切なアッテネータかもしくは中波放送帯の帯域阻止フィルタが必要でしょう。

少しいろんなバンドをブラウズしてみました。

VLF帯のAlpha Navigation(11kHz~)
中波放送帯 9kHzステップでキャリアのラインが並んでいます
7MHz アマチュアバンド
KiwiSDRサーバにはextensionsとしてWSPRデコーダが入っています。試験中のネットワークはインターネットに繋がっていないので内部時計がシンクロしておらずそのままWSPR信号を受信できないため、音声出力をVirtual CableでピックアップしてWSPR-Xソフトウエアへ繋げて受信してみると136kHz帯でJA1NQIのWSPR2信号をデコードできました。

意外とSNR高かったです
extensionsの中にあるWSPRデコーダも試しました。TX-136をダミーロードに繋げて内部時計に同期させてWSPR2を送信してみたらちゃんとデコード出来たので一安心です。

本家WSPR-Xよりも手軽 136kHz帯と475kHz帯同時受信可能かも
他にもJT65,PSKなども追加する予定(あくまでも予定ですが^^;)なのだそうで、期待しています。

前投稿でも書きましたが、このシステムはOpenSourceでDocument類も充実しています。 FPGAはまだまだ手のつけようがありませんが、少しずつ中身を勉強していきたいところです。

2016年11月12日土曜日

ありがとう50000ページビューとkiwiSDR

拙ブログももうすぐ開設から2年経過となりますが、ようやくページビューが50,000を超えました。自分でもここまでよく続けるなー(笑)と思いましたが、ご訪問いただいた皆さんのおかげだと感じております。ありがとうございます。

更新頻度はあまり高くありませんが、自作に関する新しいことなど面白そうだなと思ったものはこれからも自分の手で実験したり作り上げ、その成果などぼちぼち紹介できればと考えています。

ところで、いつものようにG+のストリームを辿っているとなにやら面白そうなものが目に入ってきました。ある目的にピッタリな感じだったのと比較的手ごろな価格だったので購入してしまいました。


 BeagleBoneという小型LINUX PCに被せるkiwiSDRというWebSDRです。CapeというArduinoに被せるshieldのような拡張ボードで、付属するソフトウエア入りmicroSDカードをBeagleBone本体のmicroSDカードスロットに挿し込んで本体のフラッシュメモリに転送して設定すると、単体でWebSDRサーバを構築できます。また、GPSレシーバを内蔵しており、GPSアンテナを接続することにより周波数較正など自動で行えるようです。
下の写真の大きな四角い黒いチップは信号処理のメインになるFPGAです。

合体完了(笑) シリアルナンバーが記されています
ひっくり返したところ これを収めるケースとGPSアンテナを購入せねば
 ネットワーク経由で管理者設定画面に入り、設置場所の情報など入力してリブートするともうすでにWebSDRは稼動しています。アンテナはまだ繋げていませんが、動作確認のためブラウザでSDR画面を開いてみます。

アンテナ未接続ですが、バッチリ稼動しています
 HTML5のため最新ブラウザが必要ですが、サーバにアクセスするとこのような形でウオーターフォールと操作パネルが見えます。

 ネットワーク経由なのと、ベースがRaspberryPiのようなBeagleBoneのためタイムラグがみられますが、これだけでWebSDRサーバが構築できるのは驚きです。しかもWSPRデコーダも内蔵されておりLF/MFの24時間WSPRグラバ構築も出来そうです。

収めるケースとGPSアンテナなどもう少し必要な部品を調達して実稼動まで進めます。

また、開発ドキュメントも用意されておりSDRの勉強に熟読して行こうと思っています。

ここのサイトでは、このkiwiSDRを使った公開Webサーバのリンクが載っていますので興味ありましたら試してみてください。

2016年11月5日土曜日

QRPコンテストにちょい参加

先日3日文化の日にJARL QRPクラブ主催のQRPコンテストが開催されました。

QRPコンテストには自作機部門があります。KD1JVのtribanderもあったのですが、折角ならオール自作の7MHzQRP機で参加したいと思っていました。つい最近7MHzのQRP機が出来上がったので運用テスト兼ねて参加決めていました。この日は仕事だったのでフル参加は出来ませんでしたが、ひと段落して国内コンディションが良さそうな夕方1時間ほど出てみました。


使用したQRP機はユニバーサル基板で組み上げて免許をおろしたプロトタイプ2号機で出力部分をE級化したものです。12VのACアダプターを電源にして約3W出力でした。アンテナは屋上に取り付けたセンターローディングのモービルホップという構成でしたが、コンディションはまずまずで結構参加局の信号が入ってきたので、1時間の中runせずずっと呼びまわりで15Qできました。ユニバーサル基板で組んだため、クリスタルフィルター入出力間で信号漏れがありましたが300Hz幅でQRMはそれほど感じませんでした。

ただ、内蔵スピーカーの設置がよろしくなく音量はそこそこでしたが音割れやひずみが気になりました。外部スピーカーでは綺麗に聞こえるので、内臓スピーカー用のチャンバーを設置するとか何か工夫が必要そうです。まぁ無理して内蔵としなくてもよいのですが、ここまでコンパクトに出来たので何とかしたいところです。スマホ内蔵スピーカの構造など研究して応用できると良いなぁ。

ログを整え自作機の内部写真を撮影して提出すると、参加賞いただけそうなので楽しみです。

点数ばかり気にするよりも、こういった参加して楽しいコンテストは良いですね。

2016年10月24日月曜日

千葉コンとカレーとE級アンプと

なんだか意味不明のタイトルなのですが、まずは一発目。

ちょっと報告が遅くなりましたが、10月16日に開催されました第31回オール千葉コンテストに参加しました。

いままでどよよん無線技士さんと一緒に千葉県を移動して個人で参加していましたが、今回某DX & コンテストバリバリクラブ局(笑)のお誘いを受け、136kHzと1.9MHz、14MHz担当として四街道の設置場所まで訪れました。

コンテストは昼の12時からスタートなのですが、通常の移動運用のように設置場所までアンテナの設置を行ったりしなくてはいけなかったので朝8時過ぎと早めに現地入りしました。

もうすでにメンバー数名が準備を始めておりました。実に気合が入っています。メンバーは自分以外コンテストに積極的に参加し入賞しまくりな精鋭ぞろいで、普段ほとんど参加していない(千葉コンの136kHzと1.9MHz以外は)自分がどこまで貢献できるか運用面がかなり心配でした^^;

ともあれ今まで実績のあるバンドでがんばるというわけで、早速いつものように136kHz兼1.9MHzの短縮バーチカルを立ち上げました。

四方を電灯線に囲われていて、先端数メートルだけちょこっと顔出している
タイヤベースに12m長のグラスファイバーポールを差し込んで12m垂直部と頂点から斜めに下ろす10m長の容量冠2条をアンテナエレメントに、0.6x0.9mのガルバリウム鋼板10枚を下に並べてアース板としました。ローディングコイルは先日設置テストのときにインダクタンスを調整した『VARIOMETER3改』を136kHz用に、60mm径のプラスチック円筒に園芸用アルミ線を巻き、同調用タップとマッチング用タップを設けた1.9MHz用の小さなローディングコイルを用意しました。

1.9MHzは実質最後の1時間前後からのスタートですが、136kHzは最初の1,2時間で大体運用局との交信が終わるため、そのあとバンドチェンジの際ローディングコイル交換だけで済ますため1.9MHzのコイルもあらかじめ調整しておきます。


左はおなじみ136kHz用ローディングコイル『VARIOMETER3改』に絶縁型インピーダンス変換トランスと高周波電流計を接続したもの。右は1.9MHz用のローディングコイル・マッチングセクションつき(コイルから同軸に接続した直後にCMCを挿入)。

こんな感じで、すぐにバンドチェンジが可能な状況にして12時のスタートを待ちます。とそのまえに、メンバーみんなでお弁当食し、燃料も補充(謎)

スタートは136kHzから。県内局とお隣の茨城県の局計3局とQSOできました。しかし、おもに西側の神奈川県など数局移動されていてこちらのCQに応答されていたそうですが、残念ながら信号を捕らえることは出来ませんでした。受信ノイズはそれほど酷くないと思ったのですが、ここは住宅地のど真ん中でやはり周辺ノイズで信号が埋もれてしまったようです。1.9MHzもこちらからの信号は結構届いていても受信が厳しくて、しかもQSBが深いため何度も再コールやNR AGN?繰り返してしまいました。

いずれのバンドもしっかりと同調したアンテナを使ったことで飛びそのものは悪くなかったようですが、垂直系はノイズが多く受信環境をどうするかが次回への課題となった運用となりました。

18時終了時にはすっかりあたりは暗くなっていつものように暗闇の中撤収作業を行い、いよいよお楽しみの打ち上げカレー食事会へ移動しました(こっちがメインとかいわないように)。

検見川のシタール インドカレーNo1です^^v
こちらは知る人ぞ知るインドカレーの名店で、いつも順番待ちになります。カレーはもちろんのこと、サイドメニューのタンドリーチキンやシシカバブなど全部美味しいのです。今回は3種類のカレーを戴きましたが、やっぱり美味しくてコンテストの疲れも吹き飛んで幸せになります。

そんなわけで市街地で136kHzがどこまで出来るか心配でしたが、なんとかQSOも出来たのでホッとしています。課題も出来たので、また次回挑戦できるといいなと思っています。

コンテスト風景はぜんぜん撮らなかったので、見たい方はJO1YYP / わいわいぴークラブで検索してお楽しみください。

最後に、コンテストも落ち着いたので7MHzQRPトランシーバの続きです。

最終プロトタイプも無事動作まで漕ぎ着けましたが、ひとつ気になることが。

それは送信部のBS170の発熱が著しいことです。2パラの矩形波スイッチング動作で効率も60%程度のものですがスイッチング損失が意外と大きいようで、連続キャリア送信では触れないくらいに発熱してしまいます。メモリチップ用の小型ヒートシンクでは焼け石に水で、だんだんと出力レベルが低下して1分も持たなさそうな状況です。普通にCW符号の送信をしばらく行ってもかなり熱くなるため、このままでは実用に供しないと考えていました。

回路的にはKD1JVが好んで使用しているPA部も同様な構成ですが、Tribanderの3パラBS170で5W出力でもヒートシンクレスで問題ないところを見ているので、公開されている回路を眺めて考えていましたがなぜ高効率なのかどうにもわかりません。construction manualにはC級アンプで高効率と記してありさらに悩んでしまいましたが、ここはひとつ頭を切り替えてE級アンプに目を向け実験してみました。

参考にしたのはこちらの本。


規模の異なる4台ほどの高周波E級アンプの設計方針から実践まで詳しく解説している良本です。こちらに解説している計算方法などを参考に試作機1号のPA部にE級アンプ実装実験を行いました。

下がE級用のフライホイール組み込み後の回路 上は組み込み前のオリジナル


もはやユニバーサル基板の表側の余裕がないため、フライホイールのインダクタとコンデンサは裏に装着。ロジック出力とドレイン電圧にオシロスコープのプローブを繋ぎ波形を観察しました。

赤がBS170のドレイン電圧 黄色がドライブ段出力波形
 ドレイン電圧はFETオフ時正弦波の上半分のような綺麗な弧を描いており、計算に近い結果が出ているようです。ドライブ段出力は90MHz付近で振動していますが、実装環境に由ると思われるので最低限のRCスナバ回路を施すにとどめています。

赤はインピーダンス変換トランス前の出力波形
プローブをLPF前の出力に繋ぎ変えてみたところ、すでに正弦波に近い綺麗な波形になっていました。

また、連続キャリア送信でも出力もダレずにBS170も少し暖かくなる程度でした。

ドレイン電流の検討はまだ行っていませんがこの状況からE級に近いソフトスイッチングが実現でき、おおむね実験は成功したのかなと思っています。

ただ、最終プロトタイプに組み込もうとするとこのままではコイルが2つ追加となってしまう(最終プロトタイプではRFCとインピーダンス変換トランスをひとつのコイルで兼用しており、一旦分けた上でフライホイール用コイルも追加するため)という問題が残ります。スペース的にはなんとか組み込めないことはないのですが、せめて1つ追加に収めたいということで、次はその解決法を検討したいと思います。

うーむ、頒布開始にはまだ道のりが(謎汗

2016年10月17日月曜日

7MHz CW QRP(p)トランシーバ動作最終プロトタイプ完成

かねてから製作中の7MHz CW 小型QRPトランシーバの最終プロトタイプが完成しました。


制御部とRF部は通常の連結用ピンヘッダ・ソケットで相互に接続しています。最初なぜか感度がとても悪くしばらく悩みましたが、配線をチェックすると局発信号線とGND線の配列が基板相互で逆になってしまい、その結果局発信号がGNDに落ちているというパターン配線間違いが判明しました。そこでGND線のピンを切断して局発信号線を正しい端子に導くようにしたところ、正常に動作しました。

アンテナを繋げワッチしてみると、オペアンプで構成したAGC回路はうまく動作しているようでしたが、強い信号のときにAGCが効きすぎているのかしゃっくり現象のような状態となり受信音が汚くなりました。

オシロスコープ上では理想的なファーストアタック、スローリリースなAGC電圧曲線を描いていましたが、AF増幅(オペアンプによる)後の信号を整流しているためか信号タイムラグによるAGC動作そのものの遅延が原因かもしれません。

プロダクト検波直後の信号を整流したほうが良いかもしれないので、追って実験してみようかと思います。信号レベルは小さいですが、オペアンプの整流回路はダイオードでいうところのVfが0.1Vレベル以下であることをオシロで確認しているので期待は持てます。

当座は整流回路内の時定数設定コンデンサの容量を大きくして並列に22kΩ程度の抵抗を繋いで立ち上がりをやや遅くしてみたところ、強い信号で若干ポコる(信号のあたまがごく一瞬大きく聞こえる)もののだいぶかかり具合が良くなりました。

実装完了したRF部 IFアンプの増幅率が大きく若干発振気味
あとは、IFアンプ部のシールドを強化して発振気味になる現象を押さえ込んでいけば良さそうです。

現用無線機と比較しても感覚的な感度に差異はほとんど無く、フィルターの切れもまずまずです。

video

パターン修正した基板を近々発注してケーシングに移りたいと思います。

2016年10月7日金曜日

7MHz CW QRP(p)トランシーバ 基板が出来上がってきたけれど・・・

今月初旬にP板に製作依頼していた基板が出来上がってきました。

梱包は非常に丁寧です 納期も早いのですが少々お値段高めです
 パッケージを開けておそるおそる1枚取り出します。

2種類面付けして中央にVカット入れてもらいました

表面実装ICのハンダ付けをしやすくするために、銅箔露出面は有鉛ハンダレベラー処理を指定しました(以前は指定しなかったのですが、環境面配慮ということで指定が必要になったようです)。

まずは、制御部の実装を行いました。

基板発注時にデザインルールなどの問題点はクリアしていましたが、出来上がった基板を実装完了した時点で配線パターンミスなどがいくつか重なり最初はLCDに何も表示されず焦ってしまいました。

少し落ち着いた時点でトラブルシューティングです。

PIC自体はちゃんと動作しているようなので、まずはLCD周りをチェック。

データシートを確認するとピンの割り当てがまるで違っていました。どうも回路図を描く際に16x2タイプのLCDのピン割り当てにしたのが原因でした。AQM-0802と1602は同系統のLCDのため割り当ても同じだろうという思い込みから、ピン数は同じでも割り当てが異なっているという罠にまんまと引っかかってしまいました。

そこで、SMDユニバーサル基板の切れ端に新しいAQM-0802を載せてワイヤーで接続しなおしたところ無事に表示されました。

次にSi5351Aの出力に不具合がありました。基準発振の25MHzは問題なく発振しておりデバイス自体は生きているようでしたが、3つのクロックのうち1つしか発振出力されていません。これは、ICのピンの一部の配線間違いとソフトウエア上のクロック出力割り当ての問題で、配線間違いはICのピンを一本持ち上げてワイヤを直接ハンダ付けするという力技(笑)、ソフトウエアの修正で無事に3出力出るようになりました。

最後にオーディオ出力まわりで、オーディオアンプに採用したPAM8303は8ピンMSOPタイプなのですが、本来0.65mmピッチを10pinMSOPと同じ0.5mmピッチと思い込んでしまいPAM8303の脚間隔をカッターナイフとピンセットで微妙に狭めてなんとか装着しました。とどめに出力ジャックの先端と中央スリーブの取り違えでアンプ出力が常にショートした状態になり音が出ないばかりかPAM83031本飛ばしてしまいました(汗)。新しいPAM8303に付け替え、ジャック周りのパターン配線を修正しました。

以上いくつか不具合がありましたが、要は自分の思い込みでやりすごしチェックを怠ったというのが原因で、前作の教訓が生かされていないですね・・・

気を取り直して、修正して動作した制御部です。


幸いにもパーツの寸法は問題なく、RF部とのコネクション位置もずれは見られませんでした。

次にRF部ですが、一気に実装するのではなくパートごとに少しずつ実装して動作チェックするようにしました。

まずは送信部とLPF部の実装です。


送信部は比較的単純で、Si5351Aからの矩形波とキーイング信号をロジックIC(7400系NANDロジック)で受けてBS170へのバッファとして動作します。ファイナルはBS170の2パラ接続で頭に小型のヒートシンクを貼り付けます。出力にはRFチョーク兼1:4のインピーダンス変換トランスを繋げて3段のチェビシェフ型LPFを通してアンテナ端子まで導きます。

トランスには小型のFT-37-43に0.4mmUEWを10回バイファイラ巻きとしています(インダクタンスは約50μH)。LPFのコイルにはさらに一回り小さなT25-2トロイダルコアに17ないし18回巻きしています。

基板の送信部が占める割合は受信部に比べてかなり小さくなっています。

で、実際にダミーロードを繋げて送信すると写真のように電源電圧9Vで約2W出力でほぼ想定どおりでした。ちゃんとした基板に実装したためかオシロスコープで見る限りでは綺麗なサイン波になっていました。追々スペアナでスプリアスのチェックをする予定です。

週末は出かけるため、受信部は来週以降少しずつ(フロントエンド→ミクサー→IFアンプ→プロダクト検波→オペアンプによるAGC電圧生成回路)動作確認しながら進めようと思います。

修正したパターンによる基板起こしはRF部の動作が問題ないことを確認したら発注かけます。

2016年9月24日土曜日

7MHz CW QRP(p)トランシーバ 基板発注しました

ここのところ天候がいまひとつで、まだすっきりした秋晴れが拝めませんね。

でもってようやくトランシーバの基板レイアウトが出来上がりました。
できあがりイメージ アナログRF部はかなり密な実装になってしまいました

基板はちょっと高めですが、最終試作用ということでP板.comに製造依頼しました。久しぶりの発注ということでレイアウトミス(というほどではないけれど、いくつか問題点指摘され修正しました。ちゃんとレイアウトをチェックしてくれる安心感があるのでその分料金上乗せと考えて納得しています。)を指摘されたので納期がちょっと遅くなってしまいました^^;

基板は数セット発注したので、7MHz以外のバンドの試作もしようと考えています。

出力調整は容量の大きい電圧可変レギュレータで小型のものが見つからなかったので、今回は実装しませんでした。QRPpにしたい場合はBS170を1本にしてインピーダンス変換トランスを1:4変換から1:1に変更すればOKでしょう。

10月初旬に出来上がるそうなので、届いたら早速1台組むつもりです。

2016年9月12日月曜日

AGC回路を考える(決定版??)追記あり

7MHzQRPCWトランシーバの基板パターンレイアウトをぼちぼち描いている途中ですが、試作機でワッチしているとAGCの効きは十分なものの、やはり立ち上がりが一歩遅くて信号の最初一瞬音が大きくなってしまいます。

AGC電圧はAF信号を整流した電圧をオペアンプの差動増幅器を通して作り出していますが、周波数が低くまたダイオードを使った半波整流のため平滑コンデンサがある程度大きくなり、立ち上がりが遅れてしまうため特に強信号時にワンテンポAGCの効きが遅れるようです。

なんとかファーストアタック・スローリリースなAGCに近づけたいといろいろ模索してみました。

辿りついたのはオペアンプで構成する理想ダイオードによる絶対値回路でした。

採用した絶対値回路はいろいろとある中で、比較的部品点数が少なくてそこそこの精度が出せる回路としました。

2つのオペアンプ間にぶら下がるコンデンサがミソ
回路的には反転増幅型の理想ダイオードに続いてボルテージフォロワが繋がっていて正電圧領域を出力に繋げる抵抗、2つオペアンプ間に接続するコンデンサで構成されています。

1N4148に並列に接続する33pFは負電圧領域に切り替わった際に生じるリンギング抑制目的です。

でもって早速ブレッドボードで組み上げて実験です。

このくらいの回路なら数分で組み上げ BBはホント便利ですねぇ
iPhoneのアプリで生成した500Hz正弦波を入力して入力波形とともにオシロで同時観測。
(このときオペアンプ間のコンデンサは外しています)

赤いラインが入力波形 黄色が出力波形
特に高精度抵抗は使用しませんでしたが、出力は見た目綺麗な全波整流波形です。

このくらいの周波数なら問題はなさそうです。しかし、時間軸を拡大してみると・・・

入力が負電圧に切り替わる部分の拡大図
入力が負電圧領域に切り替わった瞬間ある時間まで出力が0になっています。それでもって入力周波数を上げると

8KHz正弦波入力時 遅れがさらに目立ってきます
このように遅れが目立つようになってきます。使用しているスイッチングダイオードの応答かオペアンプ自体の特性が原因かどうかまだ切り分けしていませんが、この全波整流回路では使用できる周波数がかなり限られそうです。

ただCWでは扱うAF信号は2kHz程度までで良いと思うので、これで十分かもしれません。

さて、次に入力周波数を500Hzに戻しオペアンプ間のコンデンサを接続して入力信号を断続的にオンオフして観察しました。

1μF時 立ち上がりは鋭く立ち下がりはなだらかです
10μF時 立ち上がりの遅れはあまり見られずより立下りがなだらかに
オシロで見る限りでは結構期待できそうな波形になりました。

なぜこのように立ち上がりが鋭く立下りがなだらかになるのかは説明するのが難しいですが、オペアンプの理想ダイオードに使用している2つのダイオードの役割が大きいかもしれません。

試作機ではオペアンプ2個分使っているのでもう2つ用意しなくてはならず実装は難しいので、作成中の基板に実装してテストしようと思います。

追記:
LM358とは別のオペアンプNJM7032Dを手持ちで見つけたので、LM358を換装して8kHzの正弦波を入力して出力波形を観察してみました。

NJM7032D換装後の8kHz正弦波入力・絶対値回路出力波形
NJM7032Dは、単電源動作可能な出力レールトゥレールなオペアンプで5Vの単電源でも十分動作可能です。

出力波形はLM358と比較して立ち上がりの遅れが短くなっています。

なお、出力波形の遅れは回路に使った抵抗とオシロスコープのプローブ線によって信号遅延が起こった結果でした。信号源に直接繋ぐプローブと100kΩ抵抗をシリーズに別なプローブに接続して観察すると同程度の遅延が見られ、測定系による影響と判断しました。

2016年8月22日月曜日

ハムフェア2016参加記

さて、先日20日と21日に開催されました、ハムフェア2016に参加してきました。

天気は不安定でしたが、両日とも何とか雨に濡れずにすみました。(初日は時々激しい雨が降ったようですが)




昨年と同様に関係する2つのブースでお手伝い(というか突っ立ってるだけ^^;)したわけですが、初日は全日本長中波倶楽部ブースでした。

リッツ線で巻いたローディングコイルがまぶしい
 今回は最初に製作した136kHz用ローディングコイルVARIOMETER1号と絶縁型インピーダンス変換トランスに136kHzのアンテナについてのまとめを添えて展示させていただきました。

一番手前が最初に製作したコイル。2日目の終わりに5エリアの方にお譲りしました
まぁいつものことですが、来所された方々はみなさん決まって『こんなにコイルを巻くのはとても・・・』と仰っておりました。リッツ線自体も比較的入手困難なこともあって展示を見てやってみよう!というチャレンジャーな方はほとんどいらっしゃらなくてちょっと残念に思いました。

自分もリッツ線で巻いたコイルを現用としていますが、最初はホームセンターで見つけた適当な大きさの円筒形のゴミ箱にごく普通のエナメル線をただ巻いたものでした(バリオメータコイルを追加内蔵しましたが)。これでも十分実用になるし、そこから次に進めるようにすれがそれほど敷居は高くないはず・・・ということをもう少し知ってもらって136kHzの運用にも興味をもっていただきたかったです。次回の機会があればそういった取っ掛かりをつかめるような何かをまた考えたいです。

そうこうしているうちに、元ローカルのどよよんさんがブースまでお越しいただきご挨拶&近況など短い時間でしたがお話できました。そろそろ大物に取り掛かっていただけるように念を押しておきました(笑)

というわけでまぁ今回は反省が多かったわけですが無事に1日目終了、その後は別の会のため早々に引き上げ翌日2日目に臨みました。


2日目はメモリーキーヤーKeyer Mini-V2 Revision2の完成版を販売していただいている韓国のBasicomm社さんのブースにお邪魔しました。

同社はタッチパドルをworldwideに展開していて、ここ1年ほどで日本にも少しずつ認知されているようです。興味を持ってくださる方が昨年よりも多いような印象で、ハムフェアディスカウントで安価になったタッチキーヤーが飛ぶように売れておりました。また、高耐圧のバランもそこそこ売れておりました。

昼食で中座して戻る前に、ちょっとだけ自作品コンテスト作品を見に行きました。

皆さん完成度高いのは当たり前として、どの作品も思ったより小型に仕上げられていて感心しきりでした。自分も小型にまとめたつもりでしたが、受賞作品を見ているとまだまだだなーと。

そんなこんなで楽しい時間はあっという間に過ぎ16時閉会、撤収作業となりました。

夏の終わりといった感じですね
 撤収後は、Basicommのみなさんと夕食をとり帰宅となりました。

さて今年の戦利品はただひとつ。


 なんかハムフェアの数日前にマイナーチェンジアナウンスされたようですけど。