2016年5月3日火曜日

7MHzCWトランシーバ受信部基本形ひとまず完成?

Si5351AクロックジェネレータをVFOとBFOとして使用したモノバンドCWトランシーバシステムの受信部ですが、AGC回路とSメーター駆動部の組み込みが完了し、ようやく基本形が出来上がりました。


IFアンプモジュールは、AGCラインの増設と2SK241のソースとグラウンド間に2.4kΩを挿入してバイアス点をずらしAGCがかかりやすくなるような形にしました。

AGC電圧の生成には、最初IF最終段の出力につないだ小容量のカップリングコンデンサから元信号を引っ張り、2SK241の1段増幅を経て1N60 2本の倍電圧整流で負電圧を作り出してIFアンプの各ゲートに送り込むようにしましたが、どうにも出力される電圧が低めでAGCはまったくかかりません。

引き込む信号のレベルを上げるためにカップリングコンデンサの容量を増やすと、元のIFアンプへの影響が大きくなると思われることや、負電圧を増幅するとなると回路的に複雑になってくることから、IFアンプから引っ張るのは早々に諦めて回路を変更してAF出力(プロダクト検波から1石AFアンプ)から引っ張ることにしました。

具体的には0.1μFでAF出力と結合して汎用のスイッチングダイオード(1N4148)で倍電圧整流し、10μFをパラレルにつないだところからAGC電圧としてIFアンプモジュールにフィードバックするようにしました。

また別途正電圧になるようにした倍電圧整流回路を組み込み、その出力をPICのADC入力ポートに接続してバーグラフSメータ表示としました(ADC入力は正電圧のため、AGC回路とは別に整流回路を作るようにしました)。

完成後アンテナをつないでワッチしてみました。


大きい信号は多少歪むものの結構綺麗にAGCがかかっています。

1段目やRFアンプにもかけてみても良いかとは思いましたが、このままでも充分です。Sメータの振れ調整もAGCレベル調整とは独立しているので変な相互作用はなく、思ったよりFBでした。

正式に感度測定やAGC調整範囲など測定したいところですが、またおいおいと。

それから、DBM駆動にSi5351A矩形波出力を3dBパッドを介してそのまま接続しているため、局発の3倍高調波によって周波数変換された(3MHz x 3 + 4MHz)13MHz台の放送波がまれに聞こえること、さらにおそらくAGC回路から進入した局発もしくはBFO信号でごく弱いながらも混信信号が聞こえてきます。

ユニバーサル基板でしっかりグラウンドを取っていないことによる弊害とも思われますが、場合によっては局発やBFO出力にはLPFを挿入したほうが良いのかもしれないのでこちらもまだ要検討です。

何はともあれ、一応まともそうな受信機が出来上がったので送信部と切り替え制御へ進みトランシーバへ徐々にまとめていきたいと思います。

4 件のコメント:

  1. 順調そうですね…(^^)
    AF→AGCのアイデア良いですね。
    私も空電対策で、MF/LF受信機に実装したいです。
    此方は、pHEMTでプリアンプを…悪戦苦闘中です…(^^;

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    1. たぬきさん、コメントありがとうございます。

      IFからAGC電圧を生成したかったんですが、本文に書いたように色々と面倒になりそうだったのでこのような形に^^;でも思ったよりAGCがうまく働いているようなのでQRP用ならこれでも充分なのかもしれません。IF初段とプリアンプ段にもかけるともっといい感じになりそうです。
      また、同様な構成でLF/MF専用受信機も作ろうと思っています。

      たぬきさんもいろいろと試されているようですね。実が結ばれましたらぜひご紹介ください^^

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  2. Res ありがとうございます。
    石はATF33143で、RSコンポーネンツで入手しました。
    高IP3と低NFを安直に実現しようとたくらんだのですが、
    いまのところMFでは、2SK241と大差ない感じです。
    測定手段が無いので、なんとも言えませんが…(><;
    以下の回路図のRF部が試作したプリアンプです。
    http://tanuki2035.o.oo7.jp/MFRx.jpg

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    1. ATF-33143は初めて耳にするデバイスですが、検索してみるとアマチュアでも6mのプリアンプとして活用されている例がありました。430MHz帯と1.2GHz帯のアンテナ直下プリアンプに良いかもしれませんね。値段もそれほど高き感じではなさそうですし。
      それにしてもIP3が+33.5dBm, NF0.5dBって凄いデバイスですね。
      MF帯ではどんな感じなのか興味津々です。
      今回使用した2SK241も今後は入手が困難になるので、別のデバイスでも試作しておきたいと思っています。

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