2017年8月17日木曜日

160m用E級アンプ顛末記と今年のハムフェアについて

7,8月といろいろイベントが重なって160m用の送信機を弄る時間がありませんでしたが、ちょっと落ち着いてきたので、しばらく悩んでいた不具合の原因を探っていました。

160m版はVN-4002とは異なりプッシュプル型のE級アンプで構成しています。


Si5351Aで発生させた1.9MHz台の矩形波を180度位相差をつけるため、片方だけに(回路図の上側部分)インバータを通します。各信号を74HC04を3パラにしたドライバでNchパワーMOSFETのFKI10531を5Vで駆動しています。

電源9Vで8W強、12Vで15W、13.8Vで20W前後得られますが、13.8Vの場合符号を打っているとランダムなタイミングで急に電流が上昇して必ず上側のFETだけが壊れてしまいます。また過電流でキーイング用のDMG3415も壊れてしまいます。まずはDMG3415を高耐圧のPchMOSFET 2SJ334に交換しました。

対策を模索しゲート・ソース間の抵抗値を下げたりゲートにシリーズにコンデンサを挿入したりしましたがまったく効果なし。ローサイドドライバを間に挿入してみたけれど、今度はドライバが壊れてしまうという泥沼に・・・壊れたFKI10531はかれこれ十数個にのぼり・・・(涙

しかし、上側のFETだけがいつも壊れるのでどうもロジック回路になにか問題があるのかと考えロジック出力とFETのゲートを一旦切り離してロジック回路の動作検証を行いました。

上側部分は送信用信号入力から一度インバータを通しているので、信号が途絶えるとロジック出力はHI状態が続きます(下側はLO状態が続きます)。このため信号がないときはNANDゲートを通してキーイング信号をLOにすることで、上側のロジック出力もLOになるようにしていますが、何かが原因で上側の出力が持続してHIになっているのかもしれません。

で、キーイング信号と上側ロジック出力、上下ロジック出力をそれぞれ同時観察して符号を繰り返してみると・・・

 ちょっと斜めになってます^^;
上の赤い曲線はキーイング信号で下の黄色は上側のロジック出力です。約500μ秒HIが持続してから1.9MHz台の矩形波となっています。どうやら信号入力に対してロジックがしばらくの間無反応になっているのかもしれません。さらに厄介なことに、この現象はランダムに出現します。

 ロジック回路の電源もキーイング信号でオンオフしている関係なのか曲線が乱れ分かりにくいため、ロジック回路の電源を常時接続に換え、今度は両方のロジック出力を観察しました。

(上下逆にすればよかった^^;)
上の赤い曲線は下側のロジック出力です。オシロが2現象タイプなのでキーイング信号曲線は観察できませんが,ランダムに↑画像のように700μ秒ほどHIレベルが持続している現象が確認できました。

FKI10531のデータシートの安全動作領域図とVGS-ID曲線をみると、

  と、VDS13.8V、500~700μ秒のパルス幅ではID10~20Aが限界ラインに見えます。30A供給可能な電源を繋げゲートに数百μ秒間5Vかかると、一瞬大電流が流れてFETが壊れてしまいそうです(直流負荷がほとんど0Ωなので)。

 この現象について、たまたまこのロジックIC固有の問題かそうでないのか考えてみましたが、データシートを見ているとどうも入力信号のHIレベル3.3Vに対して5Vロジックで受けていることが原因かと思い、ロジック回路の電源を3.3Vに下げて観察すると上のようなランダムな現象は起きませんでした。というわけで結局5Vでは3.3Vの入力HIレベルはギリギリなためという一応の結論になりました。(最初からレベル合わせろよという声が聞こえます・・・はい、ごもっともです、すいませんごめんなさい^^;)

ID-VGS曲線を眺めているとVGS3.5VあたりでIDが25A程度となって、3.3Vで駆動するともう少し少なくなります。オン抵抗や効率では多少劣るものの安全面、精神衛生上良いかもしれません。

ということで、VDS13.8V、VGS3.3VでFKI10531を駆動してみました。

赤がVDS、黄色がVGS曲線です。Cissが1500pFと高いので立ち上がりと立下りがかなりなまっていますが一応駆動できているようです。このときの出力は約18W(LPF通過後)、電流は1.72Aで効率は約75%程度となりました。

しばらくこれでテストを続けてみて問題なさそうであればプリント基板を起こしてみようと考えています。

・・・これで順調かと思われましたが、やはり13.8Vで送信しているとどこかのタイミングで上側のFKI10531が壊れてしまいました。どうもロジック回路がほんとうの原因ではなさそうです。ちょっとめげそうになりましたが、ロジック回路以前の制御系が問題なのではないかということでコントロール部の送信波出力とキーイング信号を引き出してオシロスコープで観察してみました。

赤がキーイング信号 黄色が7MHzの送信波出力
 送信波出力が発生して約2ミリ秒後にキーイング信号出力がHIになっています。これは設計どおりの動作です。しばらく符号を繰り返していると・・・


 ときどき送信波出力発生からキーイング信号HIまでの時間が短くなったり、さらに


 キーイング信号が先にHIになって約500~700μ秒遅れて送信波が発生しています。
これらの現象がランダムに起こっており、最後の画像の場合上側のFKI10531のゲートが500~700μ秒オン状態が持続していることになり、その結果上側のFKI10531が壊れてしまったというところまで突き止めました。

ファームウエアのコードを見直し問題を見つけて修正したところ、このランダムな現象はようやく解消されました。ソフトウエアの問題でこれだけハードの障害をおこすという事例自己解決することができましたがとても勉強になりました。

最初に疑っていたロジック回路には問題がないとおもわれるので5V駆動に戻そうかと思います。

閑話休題。

ところでまもなくハムフェア2017が開催されますが、今回は残念ながら別の用件で両日とも参加できなくなってしまいました。したがってここ数年参加していた全日本長中波倶楽部やVN-4002の展示や頒布もありませんのでご了承ください。

2017年8月4日金曜日

VN-4002キット完成報告いただきました!

先月からポケットサイズ 7MHz QRP CWトランシーバ VN-4002キットを頒布させていただきましたが、早速完成レポートといくつかいただいております。

MSOP10チップすらも手ハンダさせるという某所では『鬼のキット』と呼ばれていますが(笑)、なかなかどうして皆さんしっかり完成させているようで安心しました。レポートいただいて拝読し感じたのは、皆さんの技術力は相当高いということでした。ですから臆することなくどんどんチャレンジして欲しいです。

自作環境においても部品のダウンサイジングが進んでいて、面白そうなデバイスはほとんどが表面実装タイプのものばかりです。ですからチップ部品くらい多少見えにくくても装着できるようにならないと、この先自作が楽しめなくなってしまうのではないだろうか、と私は思ったりしているわけで、これからも積極的に取り入れていく所存でありますHi

徒然はそれくらいにしておいて、完成したVN-4002の画像をUPまたは送っていただいた方がいらっしゃいます。

 まずは、PUPさんの完成機の受信動画です。

VN- 4002 QRP CW Transciver ← 新しいウインドウが開き動画のリンク先に飛びます

PUPさんは、こちらのブログで様々なキットを紹介&頒布されている方です。先月の関ハム2日目にブースにおいでいただきキットを購入されました。(私もそのあとPUPさんのブースにうかがいDSPラジオの基板、アクリルパネルセットを購入して組み立てました。)2日ほどで完成されたようですが、最初受信音が鳴らなかったそうです。チェックの過程でオペアンプの電源ピンが浮いていたことを突き止めてすぐに解決し無事完成されました。

やはり多ピンデバイスのハンダの問題は結構確率としては多そうです。一番最初に完成されたJR1JWZさんもSi5351Aのピンの内部ショートが原因で最初発振出力が出なかったようです。

PUPさん、関ハムのブースではいろいろとお話いただきましてありがとうございました。 

次は、JE3QDZ吉村さんの完成レポートに添えられた完成画像をご紹介します。


どうです?これめちゃくちゃカッコいいじゃないですか!!

キットには側板を用意しませんでしたが、早速側板(横方向は透明のプラ板、縦方向はメッシュのアルミ板)が装着されているではありませんか。これだけでも雰囲気はかなり変わり、良い感じに仕上がっています。しかも手前に自作のミニ電鍵、バックにMIZUHOのDC-7Xとは・・・恐れ入りました。

吉村さんは、Keyer Mini-V2評価版キット、Keyer Mini-V2 Revision2(たぶん半完成版ではなくてフルキットの方?)も組み立てていただいたそうです。しかもファイナルのゲートードレイン電圧曲線まで測定していただき、思ったよりもE級ネットワークのロットによるバラツキは少ないことが分かりました。貴重なレポートとすばらしい写真ありがとうございました。

というわけで自分も写真を撮ってみました。


う~む、何かが違う・・・恥ずかしいので画像は小さめにしておきました(笑)

現在、VN-4002キットは15台分をキッティング作業中です。今回ハムフェアは所用で参加できないため頒布準備が出来たらKeyer Mini-V2と同様にメールによる受注という形にさせていただきます。(ただし、来週末どこかのイベントに数台出すかもしれませんが)

準備が出来次第ここのブログもしくは、専用ブログ他で告知します。

2017年7月18日火曜日

KANHAM2017参加しました!(追記あり)

遅まきながら、第22回関西アマチュア無線フェスティバルKANHAM2017参加日記です。

いつものように、前日の夜から車に乗り出発。夜の高速道路を延々走り続け朝7時前には現地に到着。前年のようにこの時間では会場には誰もいません(笑)

到着が早すぎて犬の散歩している人くらいしか見かけません
 しかし今回は宇宙飛行士の講演会があるためこのくらい早く来ても、駐車した会場傍のコインパーイングは8時前後には満車になっていました。

8時過ぎには出展者の搬入がすでに始まっていました
 待ち合わせした他のメンバーと合流して会場入りし、設営開始。

自分の出し物で机半分占拠してしまってすみません^^;
今回は、ジャンクは持参せずKeyer Mini-V2 Revision2表面実装部品取り付け済みキットと、7MHz QRP CWトランシーバ VN-4002キット、10MHz版VN-3002、14MHz版VN-2002の試作機、SDRトランシーバmcHF実機を用意しました。

しかしこうしてみると、自分はディスプレイが下手だなぁとつくづく感じました。やはり一目見てキーヤーだ!トランシーバキットだ!って分かるくらいのインパクトのあるディスプレイが必要なのかなと。あと、ショップにお勤めのえがみやさん(JA6WBR)が売り文句を書いていただいたりして、さすがだなぁと感心しました。

開会セレモニーにて 誰かが祝辞を弔辞と言ったのはナイショ(謎)
開会後は毎年のごとくブースでお店番などをして過ごしていました。mcHFはそこそこ注目されていて色々と質問いただきました。屋外の北神電子サービスさんのブースにもmcHF2台展示されていてこちらもかなり注目されていたようです。比較的価格が安いのでmcHFユーザこれでもっと増えそうですね。

VN-4002のほうは瞬殺には程遠かったですが、ぼちぼち捌けているようでした。やはり表面実装部品の装着が難しいと敬遠されがちなのでしょうか・・・分かりやすいようにと思って二段重ねの基板を外し、それぞれのパートの実装部を展示してみましたが、説明加えないとなかなか理解していただけなくてこれも今後の課題かなと感じました^^;

大過なく1日目が終了し、片付け後宿泊ホテルに移動してチェックイン済ませた後また会場最寄駅の石橋駅の某飲み屋で、もうひとつの楽しみである飲み会に合流しました。
普段はオンラインでの交流(お空の上ではあまり・・・(笑))が主ですが、イベントや飲み会でのひさびさのeyeballはまた楽しいものです。

大阪池田の銘酒『呉春』で一献。2次会のお店に行くとおかみさんに憶えられていました。ありがたや。
楽しく過ごした1日目も終わり、2日目。




1日目より来場者は少なめでしたが、キットのほうも少し捌けました。ひとりキーヤーキットの購入を悩んでいらっしゃった方が居りました。表面実装部品装着、テスト済みのキットでしたが半田付けにトラウマ?があるとのことで何回か訪れては悩んでおられましたが購入断念されてしまったようです。ちょっと残念でしたが機会があったら完成版に仕立てるのもアリなのかな、と。VN-4002のほうも極小表面実装パーツ類は実装済みにしたほうが良いのかどうか、色々と考えさせられました。

ま、そんなわけで2日目も終了し6時半ごろ大阪を後にして帰路に着きました。

途中新東名上りの静岡サービスエリアで休憩中、ちょうど2mCWRCの最中の時間だったので144.100MHzをワッチしてみると川越のキー局のフォーンがRS51で聞こえてきました。そういえば昨年のときも個々で聞こえてたっけと思い、こちらから最大の50Wで送信してみると応答があってチェックインすることが出来ました。後々google mapで確認してみると2局間の直線上にちょうど富士山の山頂付近がかかっていましたが、これって山岳回折波だったのでしょうかね?

最後に、戦利品を。

某キャラのログブックとマグカップ、写真に写っていませんが7MHz用ツェップ型アンテナ、それから北神電子サービスさんのブースで頒布されていましたDSPラジオ基板とアクリルパネルセットです。DSPラジオのほうはモジュールを早速オーダーして、あとはぼちぼち部品を揃えながら組み立てていこうと思います。


というわけで、VN-4002キットは現在5セット残っております7/27ですぐに頒布できる分は完売しました。頒布希望の方はメールでお知らせください(頒布準備が整うまでしばらくお待ちください)。

2017年7月11日火曜日

第22回関西アマチュア無線フェスティバルに参加します!

しばらく頒布品の準備で時間をとっていましたが、ようやく落ち着いたので告知します。

来る7月15日16日の両日、大阪府池田市で行われる恒例の第22回関西アマチュア無線フェスティバル(KANHAM2017)に参加します。

当日はいつもお世話になっている「リトルガンくらぶ」ブースで、ポケットサイズ 7MHz QRP CWトランシーバ VN-4002フルキットと、Keyer Mini-V2 Revision2表面実装部品装着済みハーフキットを頒布します。他には、10MHz版、14MHz版のプロトタイプや、中華ケースに収めたmcHF SDRオールモードHFトランシーバの展示を予定しています。

今回のポスターはこんな感じです。

同様デザインのログブックが出るらしいです
頒布物は・・・

マニュアルはちゃんと同梱していますのでご安心を
7MHz QRP CWトランシーバ VN-4002キットは10台ご用意。頒布価格は8,500円です。
Keyer Mini-V2 Revision2キットは5台用意しています。頒布価格は5,500円です。

大変申し訳ありませんが、私が混乱してしまうので(笑)これから予約はお控え願います。それから、用意できる台数が限られているので(ひとりで準備している関係で数がどうしても限定されてしまいます)おひとり原則1台でお願いします。

Keyer Mini-V2 R2キットは、すべての表面実装部品装着しテスト済みです。フォーンジャックやタクトスイッチなどの取り付けだけなので、半田付けが出来れば問題なく動作します。

一方VN-4002キットは、表面実装部品をすべて取り付けていただくフルキットです。パーツにはピンピッチが0.5mmのMSOP10のICや、ゴマ粒程度の大きさのデュアルゲートMOSFETなど極小のものがあり、これらのパーツ装着が可能な技術をお持ちで、かつ自力でトラブルシュートできる方でないと完成は難しいかもしれませんが、ハード的な調整箇所が極めて少ない(受信部同調回路の調整のみ)ため確実に組み立てれば再現性は高いと思います。

「リトルガンくらぶ」ブースでは、他にもジャンクやグッズなど用意しているそうですのでご来場の折にはぜひお立ち寄りください。

2017年6月8日木曜日

mcHFのLCD交換とEEPROM装着

先日mcHFに採用されているHAOYU製の2.8インチタッチスクリーン付きLCDモジュールが到着したので換装してみました。

注文から大体2週間前後で到着しました

 1枚12USDとタッチスクリーン付きLCDモジュールとしては安いので3枚注文しました。aitendoも安いですが、HAOYUのモジュールもコストパフォーマンス悪くなさそうです。

キットに同梱されていたHY-28B同じ型番で間違いないです
 キットに同梱していたモジュールはSPI ONLYの表記がなされていましたが、このモデルはジャンパ線を変更するとパラレル接続も可能なので、他にもいろいろと応用が利きそうです。折角なので余ったモジュールは別の作り物で使ってみようと考えています。

 で、壊れたモジュールをまずはケースからはずした本体と接続して起動表示テストしました。


 なんのことはなく、本来の表示になりタッチスクリーンの反応も問題ありません。もしLCD表示が壊れた場合はHAOYUから同じ型番のLCDモジュールを取り寄せて換装するだけでOKということでした。

 表示テストが無事終了したところで、今度はこわさないようにケースに収める作業です。
この中華ケースは側板の端子類の穴の高さが数ミリ高すぎることによってUI基板を圧迫してタクトスイッチの押しっぱなしやLCD圧迫故障を引き起こしておりました。綺麗に塗装されているのですがためらわずに各穴を下方向にヤスリやリーマで拡げていきます。それと同時にタクトスイッチを高さの低いもの(2.5mm程度)にすべて交換し、LCDユニットを装着するピンソケットを削って高さを低くし、LCDモジュールもピンの根元についている黒いスペーサーを取り去ってピンを2mm程度までニッパで短くしていきます。本当はソケットをはずして直にLCDモジュールをハンダ付けするのでしょうが、ここは意地でピンソケットを生かして着脱式にこだわりました(笑)。

うまく高さをあわせたところでケースに組み込もうとしたときにまたもや試練が・・・

今度は、ケースにネジ止めしていたレギュレータ2本の端子が根元から折れてしまいました。1本は汎用の三端子レギュレータIC7805なのでいくらでも代替がききますが、もう一本はLM2941CTというLDO電圧可変レギュレータであまり見かけないデバイスです。回路図を見ると8V生成用で、8V固定のレギュレータで代用しても良さそうでしたが電源オンオフ関連の回路に含まれており他のもので代用するには回路の変更などもあわせて行わないといけないようです。

型番で調べると入手ルートがなかなかなくて、結局サトー電気でようやく見つかり後日何本か確保しましたが、端子が折れて無くなった元のLM2941はまだ死んだわけではないので、同様に脚を失った7805とともに端子面のモールドをヤスリで削って端子を少し露出させた状態でリード線をハンダ付けし、ハックルーで固め再利用してみました。


 この方法にすると、ケースに取り付けるときに直接ICを基板につけた状態にするよりも無理な力がかからずかえってFBでした。ファイナルのRD15HVF1も同じにしても良さそうですが、扱うのがRF信号なのでこちらのほうは従来どおり基板に取り付けたままにしました。


換装したLCDモジュールを取り付けた基板をケースインしてようやく本来あるべき姿になりました。

ついでにaitendoで偶々見つけて購入したI2C接続のEEPROM IC 24LC1025をU7に装着してみました。
aitendoで購入しましたがちょっと高かった^^;
 

 装着後システム情報でEEPROMが認識されているようですが、周波数や設定値の記録がうまくいかずそのまま装着するのではどうやらダメなようです。24LC1026を装着するようにGitHubでは書かれていたのですが、2015と2016何処が違うのだろうとデータシートを比べてみたら、I2Cのアドレッシング設定ピンが少し異なっておりもしかするとI2Cアドレスがファームウエアに記述されているアドレスと合致せずに誤動作しているのかもしれません。Modificationには組み込むEEPROMの型番によってやや方法が異なる旨の記述があったように思うのですが、面倒なので外付けEEPROMが無くても動作するファームウエアver 2.3.3に書き換え、U7から一旦24LC2015をはずすことにしました。

2.3.3はEEPROMなしで動作しないというバグを修正したもので、U7を外した状態でも動作を確認しました。

心なしかDSP処理が速くなったようで、1.6.0よりも音声の途絶がかなり少なくなったようでFBでした。

やっとこれで本来の動作になったので、これからアンテナスイッチの改造、高調波スプリアスの低減のためのLPF改造に進もうと思います。

2017年6月1日木曜日

電波の日とポケットサイズ40m QRP CWトランシーバVN-4002の正式版について

今日は6月1日ということで、『電波の日』だそうです。

1950年6月1日に電波三法が施行され一般に電波が開放された日です。それまではラジオの聴取には政府の許可が必要だったんですねぇ。翌年には民放開局やラジオも普及して再生式からスーパー式に移っていくなど劇的に変化して、当時身をおいていたのならわくわく面白く過ごしただろうなと思います。

電波の日に関してはこちらのサイトの中で詳しく説明されているので、ぜひご覧になってください。というか、こちらの博物館すごく面白そうです。一度行ってみたいですね。

閑話休題。

正式版はこれよりもうちょっとだけ変更を加えています
さて人柱版頒布からしばらく経ってしまいましたが、正式版の頒布準備が整ってきました。
小さな表面実装部品が多くてパッケージングをどのようにしたら良いか結構悩んでしまいましたが、なるべく部品の取り違えのないようにSMDなCRLを値ごとにシーラーを使って分包してみました。

このために富士インパルスのシーラーを購入しました^^;でもシーラーって便利ですよ
こうすることでひとつずつ袋を切って取り出せるので、実装時の間違いが少なくなるのではと思います。(袋詰め結構時間かかりますが、直接テープに書くのもたいへんですし^^;エラーが少なくなるのならこの方法もアリかと)


VN-4002はコントロール部とRF部の2パートに分かれるため、各々袋でまとめてあります。アクリルパネル外装関係も別に袋にまとめて箱詰めしました。

Keyer Mini-V2 Revision2キットを購入いただいた方なら分かると思いますが、同じ外箱を使っています。

で、頒布についてですが梱包はすべて自分ひとりで仕事の合間に行っており、どうしても一度にたくさん作ることができず明日にもというわけには行かないことをご了承ください。

 状況を見てパーツの再調達なども必要になるだろうと思うのですが、まずは7月の関西ハムフェスティバルのブースで10セット、ハムフェアで10セット頒布を考えています。イベントへ参加予定なくご興味いただける方は、jl1vnqあっとまーくgmail.comまでメールお送りください。

またKeyer Mini-V2と同様に専用ブログに分けます。リンク先はこちらになります。
まだ記事がありませんが随時書き込む予定ですのでよろしくお願いします。 

40mのVN-4002のほか30mのVN-3002, 20mのVN-2002開発中です

2017年5月19日金曜日

mcHF用中華ケースとの攻防

ここのところVN4002のドキュメント作成などでmcHFから離れていましたが、eBayを見てみるとmcHF用のケースがいくつか出品されていたので1セット購入してみました。

 いずれもV0.4からV0.6まで対応しているということでしたが、過度の期待はしないでおこうと思い一番安いところを選んでみました。(掲載されている写真を見る限り2種類ほどあるのかなと思えますが実体は不明です)

free shippingでしたが1週間ほどで到着しました。


四つ角が丸まっていて一抹の不安がよぎりました。

説明書なんて贅沢なものはありません
内容はこんな感じで、ケース本体と側版、中のシールド板、つまみネジ類です。ハンドルや傾斜させるスタンドもありません(一番安かったし・・・)。そのかわりメインダイヤルがアルミダイキャストっぽくて質感もなかなか良さそうです。サブダイヤルは最近多く見かけるローレット用のただ被せるだけのタイプでしたが、強めに押し込めばD軸にも入ります。(D軸用のつまみってほとんど見かけなくなりましたよね・・・)

 ケースの中に各パーツが同梱されていましたが、開封してチェックするとやはりというか内部の緩衝材がほとんどなく、そのため搬送中にお互いが当たったのだろうと思いますがシールド版の一部が曲がり側版の内側が傷ついています。ケース自体は綺麗に仕上がっているだけにこの辺残念ですね。緩衝材もう少し入れてくれればこういったことはないんですが、まぁ中華製ということで諦めて曲がったところは自分で直すことにしましょう。

この細いところがひん曲がっていました。折れてなくてよかった^^;
 でもってmcHF本体を組み込むのですが、V0.6をうたっているだけあって中シールド板は穴の位置などバッチリ合っていました。(ほかの記事ではケミコンの穴の位置が違っているとかがあるみたいです)そのままではキャリアバランス用のポテンショメータが干渉するのでオリジナルにいったん戻しました。

一連の組み込み作業の中で一番の問題は、側板の各端子の穴の位置が高すぎてタクトスイッチとLCDがもろ干渉してしまうことでした。

V0.6だけの問題なのか分かりませんが、側板の穴はどれも2ミリほど高い位置にあります。側板の穴についてはアンテナ端子が他の穴とずれており、ヤスリで位置を3ミリほど下方向にずらしましたが他の穴には手を加えませんでした(見た目がかなり悪くなります。アクリル板に起こしても良いかも知れません)。一方タクトスイッチの頭を1,2ミリほど、LCDユニットを装着するソケットも2ミリ以上鑢で削り高さをなるべく低くしました。

これで何とかケースに組み込むことが出来ましたが、後で判明しましたが削りが不十分なこともありLCDユニットがケースの枠に押されて一部表示がおかしくなってしまいました。よく見ると、表のケースパネル部分が下側に若干たわんでいてLCDをよけいに圧迫しているようでしたので、手でたわみを減らすことで影響を少なくしました。しかし時すでに遅くLCDにダメージが残ってしまいました。ちょっと悔しかったので同じLCDユニットを調達して後日換装することにしました(1ユニット12USDと比較的安価です)。

もうひとつの問題はPA部のMOSFETと電源部の2本のレギュレータICの取り付け穴も上のほうにあり、リードを残した状態ですとデバイスがケースに取り付けられないばかりか蓋も閉まりません。そのためデバイスが基板にくっつくほどにリードの余りを極力減らしようやくケースにネジ止めすることができました。

このときPAのRD16HHF1を2本とも根元からリードを折り切ってしまいました(まだ使えるのに・・・)。部品箱には同じものが見つからなかったので代わりのデバイスを探したところ同じ三菱の高周波MOSFETシリーズのRD15HVF1があったので2本装着してみました。

RD15HVF1はV/UHF帯パワーアンプ用MOSFETでRD16HHF1よりもゲインが高そうですが、パワーメータで確認すると案の定出力が上がっていました。怪我の功名ってやつでしょうか(笑)
まだ詳しくスペアナで送信波を観察していませんが、新しいLCDユニットが到着して換装してから改めて測定してみようと思います。

LCDダメージは運用上それほど支障ないレベルですが、あとで新品と交換する予定にしました
 周辺の記事を見てみるとV0.4や0.5では組み込みには問題ないようですが、新しいV0.6ではいろいろと工夫しないと収まらないことが分かりました。これらの中華なケースに収めることを前提に考える場合は、PAのMOSFETとレギュレータは極力リードを短くして本体が基板にくっつくくらいにすること、LCDユニットはソケットを使わずに直に基板に装着してなるべく高さを低くすること、タクトスイッチはより背の低い(2mm高くらい?)モノに換装することが最低限必要でしょう。

今回の作業でLCD損傷はちょっと痛かったですが、ケースに収めると受信音も良くなるしレギュレータの放熱も良くなるようで、ケーシングするメリットは十二分にありますね。

ところでYahoo group内で高調波スプリアスの実測データとLPF modificationのレポートが上がっていました。自分のものと同様に40m,20mなどいくつかのバンド以外で高調波スプリアスが高いとのことでした。やはりLPFの改造は必要です。自分なりにフィルターを再デザインして取り入れようと思いますが、近接スプリアスの対策も目処がついてきたのでそろそろ変更申請をしても良い頃合でしょう。

2017年5月10日水曜日

mcHF送信ミクサキャリアバランス調整

mcHFの近接スプリアスについて、mcHF Yahoo Groupにスペアナ画像を添えて投稿してみました。

さっそく開発者のM0NKA Chris氏とDF8OE Andreas氏から返信いただきましたが要約すると、基本波から50dBは抑制されているし、もともとmcHFは安価なQRP機で高出力のパワーアンプやV/Uのトランスバーター繋げることを想定して設計しているわけではないのでこれ以上改善させることは考えていない、そうです。

mcHFはまだまだVer.0.6ですしこれだけの規模のものを個人レベルで開発するのは大変です。ただ、これだけ注目されていて入手する人も増えてくると当然使い方も開発者が想定されていない使い方をされることも稀ではないでしょう。

ともあれすばらしいトランシーバであることには間違いないので、自分なりに何処まで出来るかやってみて、うまくいったらまたフォーラムに還元できれば良いなとは考えています。

というわけでフォーラムでのほかのメンバーとのやり取りした中で、 ドイツのフォーラムではいろいろと不要輻射について検証と改修を試しているようです。私が提示した送信ミクサーの局発漏れレベル(キャリアリーク)の抑制方法についていくつか紹介いただいたので、ひとつ実験してみました。

mcHFでは、DACから出力されたベースバンドIQ信号(低周波レベルの信号)をSi570とDフリップフロップ74AC74で発生させた局発IQ信号をSN74CBT3253Cマルチプレクサで混合合成してRF信号を得ています。

スペアナで解析するとSSB信号は12kHz、CW信号波は750Hzの搬送波を用いマイコンで生成したデジタル信号をDACでアナログ変換しているようです。局発は搬送波との差の周波数を発生させ最終的にミクサで混合合成されています。

60dBの減衰器を装着してUSBモードで送信 マイク入力はバックグラウンド音のみ
左の青い矢印で指したピークが局発信号リークで赤い矢印で示している幅の広い信号は、生成されたバックグラウンドノイズのSSB信号です。3kHz以下の幅にきっかりシャープにフィルタリングされています。

LSBモードで送信 赤矢印を中心にUSBモードの波形と鏡面像を呈しています
デジタルで計算され生成されたSSBは残キャリアレベルもまったくありません。したがってこの赤矢印から12kHz下のこのピークは送信ミクサからの局発信号漏れを示していると想像されます。

そこで、送信ミクサのキャリアバランスを調整するために、下の写真のようにQSB Bias部の分圧抵抗R69,R70をはずして5kΩのポテンショメータを装着しました。


 ほんとうは多回転をつけたかったのですが、手持ちが見当たらなかったのでドライバで微妙に回して調整を試みました。



 まずは20dBほど抑えることが出来ましたが、他のバンドではやはり微妙に最良点が違うみたいです。ここがマルチバンド対応の難しさなのかもしれません。

普通に5W程度の出力のときの近傍スキャンを見てみると・・・


 一応基本波から50dBは抑えられるようになりました。

さすがにこれ以上は難しそうなので、現状妥協するしかないかなと考えています。

中華製の金属ケースはすでにないと思っていましたが、eBayでいくつか出品されていましたので1セット注文しました。金属ケースでキチンと本体をシールドした状態で高調波スプリアスを含めて再測定したいと思います。

2017年5月2日火曜日

FUSION PCBの基板作成オーダーを(追記あり)

以前にも投稿しましたが、ここのところ幾度となく香港Seeed社のFUSION PCBで基板作成を依頼していますが、私は定番のEagleやKiCADではなく、PCBEというフリーな基板CADで作成したガーバーデータで発注しています。

ガーバーデータ作成前にデザインルールチェック(DRC)を行い(Fusion用のdrcファイルがどこかでDL出来るのですが、入手先を失念しました^^;)通ったあとに出力したガーバーデータファイルをこれまたフリーのガーバービューアgerbvで各レイヤーを目で確認して問題なければファイル群をひとつのZIPファイルに圧縮してまとめたものを、FUSION PCBページにある「ガーバーファイルを追加」ボタンを押してZIPファイルを指定してアップロードします。

私のブラウザではたまたま英語表記ですが、通常は日本語表記になります

デフォルト設定(2層基板で1.6mm厚、有鉛ハンダレベラーなど)で10センチ四方、10枚以内であれば送料別で4.9USDというかなり安い値段で作成することが出来ます(2017年5月現在)。レジスト色も6色用意されていて、デフォルトの緑以外でも追加料金はかかりませんでした。送料はDHLで30USD弱、Fedexで20USD程度ですので他の買い物とあわせれば充分リーズナブルではないでしょうか。

ただ、同じパターンの基板を10枚超えて注文すると通常料金で計算されるので注意が必要です。ですから、何種類か異なるパターンで一度に10枚ずつオーダーするのが良いかもしれません。

アップロードがが完了すると下にweb上のガーバービューアへのリンクが出てくるので、クリックするとアップロードしたファイルのデータをwebビューワで確認することが出来ます。

これが結構リアルで、実際出来上がった基板に近い感覚でプレビューすることが出来ます。



細かいところまでキチンと表現され、レジスト色やランド処理を指定することが出来るので最終確認するうえで非常に便利な機能だと思います。

オーダーに間違いなければ支払いに移ります。PayPalに対応しているので海外通販での支払いにはいつも利用しています。国内ではまだまだPayPalに対応しているところが少ないですが、PayPalアカウントをもっていればいちいちクレジットカード情報を入力せずに済むので海外通販などの利用には結構便利です。

注文はすべてオンラインで完結できるのでデータさえあればほんの数分で注文完了です。あとはデータに問題なければオーダー完了から約7日から10日で現物が手元まで到着します。

出来上がった基板の一部です。

撮影の関係で画像の色がちょっと変ですが基板のレジスト色は明るい青色です
U2(0.5mm pitch MSOP10)はランドにフラックスを塗布し追加ハンダなしで手ハンダで装着します
 無線関係の工作物を対象にしているので本来あまり細かいパターンは使わないのですが、世の中表面実装部品が主流となって、どうしても小さい表面実装パッケージでないと手に入らないものも多くなりました。2枚目の中央のU2は0.5mmピッチのMSOP10pinパッケージのパーツが装着されます。パターン切れもなく綺麗で安心して手ハンダで装着できます(笑)

というわけでこの程度のパターンの基板であれば品質的には申し分ないです。

ここのところにわかに安価で基板作成請け負う業者が増え、基板作成だけでなく実装サービスなども出てきていて(FUSIONもPCBAサービスがあります)そろそろこの界隈も過当競争の様相を呈してきている印象です。オーダー次第で安く基板を作れるので、FUSION PCBは基板作成依頼の選択肢の一つとして良いんじゃないかと思います。

PCBA(実装サービス)も試してみたいけどBOMにないパーツもあるので、自分で調達したパーツを送るタイプのサービスがあると助かるんだけれど、それはそれで海外に直接送るのはまだリスキーなので国内に送って確実に届くシステムが出来ないかなと期待しています。

追記:
先月4日に日本語のサイトが出来た模様です。ページはこちらから。
10cm四方の2層で10枚だとかなり安いので試作基板の製造依頼に重宝しそうです。

2017年5月1日月曜日

mcHFの帯域外不要輻射について その2

前回スペアナを使ってmcHFの帯域外不要輻射について検証してみましたが、mcHF yahoo groupにその結果を投稿してみました。

すぐに開発者から規制値以下なので良しとしました、と返信いただきました。

帯域外スプリアスは50dB以下と勝手に思い込んでいたのでこれは改善しなくてはと思っていましたが、改めて調べなおしたら40dBだったので、局発リークと目的信号との相互変調波を含めた帯域外不要輻射については規制値をクリアしていると見てよさそうです。

ただPAドライブを大きくしすぎるとPINダイオードのとろこで酷いスプリアスが出てしまうため、PINダイオードを除去してリレーにするか、PAドライブを下げるなどの対策はやはり必須です。また高調波をもう少し抑制したほうが良さそうなバンドもある(40m, 20m, 15m以外)ので、こちらのほうはLPFの定数を調整するようにして基準をクリアするようにしたいと思います。

とりあえず最初にスペアナで観察したときに見た一見良くわからない帯域外不要輻射の原因が自分なりにつかめたのでそれで良しとします。

同じような構成のKX3やKX2も同様な不要輻射を含んでいると思われますが、どなたか検証していただけると良いなと思います。

2017年4月29日土曜日

mcHFの帯域外不要輻射についてちょびっと考察

mcHFの帯域外スプリアスの件、連休後に調査しようと思いましたがちょっとモヤモヤするので(笑)アタリはつけておこうと少し突っ込んで調べてみました。

mcHFのブロックダイヤグラムを読んでみると、送信の流れとしてはまずDACで生成されたベースバンドIQ信号と、この手の定番であるプログラマブルクロックジェネレータSi570にフリップフロップ7474で生成した局発IQ信号をミクサで混合してBPFを通して電力増幅ステージで5Wに増幅されます。


 回路図では送信ミクサからBPFへ都合よく0Ωチップシャントで繋がっており、いったん除去してピンを立ててAPB-3スペアナで信号の周波数スペクトルを観察しました。

BPFの入り口のシャントを外してミクサ出力を取り出します
 CWモードでTUNEボタンを押して連続送信とし、スキャンします。


 センターの目的信号より750Hzほど高く、40dBほど低い柱とさらに同じく750Hz高いところに小さい柱が見えます。次にドライブレベルを最大にしてみます。


 目的信号のレベルは高くなりますが右隣の柱のレベルには変化がなく、さらに右の柱のレベルは高くなっています。まわりもなにやらざわついています。

ドライブレベルを戻して、今度は設定メニューにあるIQバランス調整をいじってみます。


 スパンを拡げると新たに3kHz毎に柱が見えます。IQバランスを崩してみると・・・


 目的信号の柱の2つ右の小さな柱のレベルが高くなっています。しかし1つ右の柱のレベルには変化がほとんどありません。

 DAC出力と局発出力は直接観察していませんが、目的信号のひとつ右の柱は局発漏れ成分でもう一つ右の柱は逆サイドバンドであろうと想像しています。おそらくCWモードでは750HzのIQ信号と局発を混合して目的信号を発生させているのだろうと思われ、3kHz毎の柱と、IQバランスを崩したときの間に見える小さな柱も、相互変調による不要信号ではなかろうかと考えています。

そして、BPFへのシャントを付け直してアンテナ出力からの波形を観察すると・・・


ミクサ出力にスペクトルが似てますね。原因はミクサ周辺が主のようです。

他のモードについても観察してみました。

逆サイドバンドが分かるようにIQバランス崩してます
SSBモードのツートーン入力によるスペクトルです。CWモードとは異なり約10kHz下に局発リークが観察されます。


 AMモード(ツートーン入力)です。まぁこれはこんなものでしょう。


 最後にナローFMモード(ツートーン)ですが、SSBとほぼ同じく約10kHz下に局発リークが見られます。

【現時点での結論と対策について】
帯域外不要輻射については送信ミクサの局発リークが主な原因と思われます。このSDR送信部はPSNタイプのSSBジェネレータと同様な構成であり、クリスタルフィルタによるキャリアや周囲の不要信号のカットがまったく期待できないため、その分ミクサの性能が厳しく要求されます。このミクサも局発リーク抑制は40dB以上確保できているので決して悪くはないですが、そのまま増幅されかつ複雑な相互変調によって帯域外不要輻射が目立ってしまったようです。
 対策としては、ミクサのDCオフセットを調整して局発リークレベルを極限まで落とすことと、CWモードではもう少し高い周波数で出力して目的信号からリーク成分などを離すことが必要に思われました。

対策の実践は連休後に行います。

追記:職業病なのか左右失認か右左間違えていたのでそれぞれ訂正しました。